人について 10.Romi-Unie Confiture販売 ちづるちゃん

第10回目はRomi-Unie Confiture販売・包材制作スタッフ ちづるちゃんついてお届けします。

romi-unieにはどんな仕事があって、どんなスタッフがどんな思いで働いているのか、お店の裏側にあるスタッフと働き方のお話です。romi-unieはほぼ100%女子という会社でもあるので、仕事を始めたばかりのスタッフからベテランまでいろんな立場での働き方もご紹介できたらと思っています。

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ちづるちゃんとは

Romi‐Unie Confitureの販売と包材などの製作を担当しています。

ヨーロッパのお菓子屋さんの世界観にあこがれて、学生時代は4年間「キルフェボン」で販売のアルバイトを経験。卒業後はデザイン商社でインストラクターとして働いていました。誕生日にromi-unieの「メゾンセット1(アン)」をプレゼントされたのがきっかけで店の存在を知り、求人に応募。Web Shopのパッケージや梱包・注文対応業務を経て、昨年からは前職のスキルを活かして包材を中心にデザインの仕事も担当しています。入社してもうすぐで丸3年を迎えます。

かわいいものに携われる仕事

もともとお菓子だけでなくパッケージも好きで、お菓子屋さんの箱や缶をよく集めていました。アルバイトで「キルフェボン」に入ったのは、フランスのパステルカラーやヨーロッパのアンティーク系の色使い、小物、内観が好きで、かわいいものに携われる仕事は楽しそうだなと思ったのが理由です。

MaisonSet1

romi-unieのことは、デザイン会社に勤めていたころ、友達に「メゾンセット1(アン)」を誕生日にもらったのがきっかけで知りました。パッケージに一目惚れです(笑)。かわいいですよね。

自宅から近かったので、お店に行ってみると、ラッピングや紙袋も全部かわいくて。こんなに近くにあったのに、なぜ今まで知らなかったんだろうと。でもその時は、まさか働くことになるとは、思ってもみませんでした。

デザイン商社では、デザインソフトの使い方を教えるインストラクターをしていました。会社に入るまで、一度も触ったことがないうえに、短期間で人に教えられるところまで覚えなければならなかったので、半年ほどは休みの日もずっと勉強していました。

教科書に載っていることはすべて頭に入れて、先輩の授業の録音を聞いて教え方を学びました。生徒さんは何でも答えてくれると思って質問されますから、授業に立ったら知らないとは言えません。すでにデザイン経験があって、学び直しで講座を受ける方もいらっしゃったので、追いつくために必死でした。学生時代よりもこのときが人生でいちばん勉強しましたね(笑)。たいへんでしたが、デザインソフトの機能を仕事で覚えられたのはラッキーでした。

意外なところにあった、スキルの活かし場所

3年ほどいて、仕事にひと通り慣れると、このまま同じ毎日が続きそうなもやもやとした不安を感じて、転職を考えるようになりました。もう一度、好きなものに囲まれて仕事をしたいと思うようになったのもそのころです。自分に何ができるかわからないまま、とにかく気になる店をピックアップして、順番に受けてみることにしました。そこで最初に受けたのがromi-unieです。

求人はジャム製造の募集でした。製菓の勉強は全然していませんからダメモトでの応募です。面接では、アトリエスタッフのほとんどは専門学校を出ているからむずかしいという話でした。

その代わり、たまたまWeb Shopで人が辞めることが決まっていて、席が空くのと、デザインソフトを使う仕事が社内にあるのでスキルを活かしてみませんか、と逆提案されました。まさかromi-unieのなかにそういう部署があるとは思ってもみなかったので、自分が役に立てることがあるならとご縁を感じて入社しました。

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最初の仕事はギフトBOX入りジャムのラッピング作業でした。入ったタイミングがちょうどバレンタインとホワイトデーシーズンだったんです。ひたすらラッピングをやったのですが、リボンも箱もシールも、ひとつひとつがかわいくて、作業している間はずっと幸せな気分でした。

自分でやってみて気づいたのは、1個ラッピングするのに結構時間がかかることです。箱に詰めて、包んで、最後に紐をつけて……でも手元に届いたら一瞬で解かれてしまうんですよね。

ラッピングを自分でやるようになってからは、パッケージも少し眺めてからほどいてくれたらな、と思うようになりました。

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入社して1カ月ほどでコロナが始まりました。緊急事態宣言で鎌倉と学芸大学のお店を1カ月閉めたときも通信販売の需要が増えたWeb Shopはフル稼働だったので、交通機関を使わずに来れる人たちでWeb Shopを回すことになり、わたしもメンバーになりました。

はじめは梱包の仕事を中心に担当していたのですが、人手が足りず、ふつうだったら商品知識がまだ十分ではないスタッフには任せない伝票出しやお客さまへの電話対応なども、とにかくやりながら覚えていくという状況でした。コロナのときは通販の注文が増えて、大量の数をこなしたので、作業に慣れるスピードも平常時に比べて早かったと思います。目の回る忙しさでたが、密度の濃い1カ月でした。

デザインの仕事はプレッシャーの連続

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デザインの仕事は、それまで人に教えるのが中心で、デザインデータを印刷会社さんに渡す入稿作業はやったことがありませんでした。

3カ月ほど、前任者のあやさんのアシスタントをして仕事を覚え、すべて任されるようになってから1年ちょっとになります。包材のほかにも、原材料表示のシールや商品に同封するメニューなど細かい文字の確認作業も多いので、クリスマスシーズンなどイベントで商品数が増える時期は作業に追われます。

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年に数回、アーティストさんの作品を扱うこともあります。2022年の新作ノエル缶は安野モヨコさんですが、自分が担当するようになってからは、平澤まりこさんや鹿児島睦さんともやりとりをさせていただきました。

プロの方とお仕事ができるのはうれしい反面、作品をお預かりして、形にするまでのプレッシャーはとても大きいです。せっかく描いてくださったイラストがご本人の希望している色で出るかどうか、毎回不安ですし、発注数も多いので、出来上がりを見るまでは気が休まりません。でも、うまく形になったときの達成感は大きいです。

販売では、自分の推しをシンプルに伝える

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デザインの仕事は時期によって増減はありますが、基本は週2日ほどで、3日は販売に立ちます。販売でお店に立つようになって1年が過ぎました。鎌倉のお店は女性のお客さまが圧倒的に多くて、年齢も幅広く、いろんな方が来てくださいます。お客さまのリアクションを直に見ることができるのは、とても楽しいですね。

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お医者さんにヨーグルトをすすめられて、でも苦手で本当は食べたくないという年配の女性は、「ここのジャムがあると食べられるのよね」と通院の帰りに寄ってくださいます。毎回レモンクッキーをいっぱい買って行かれるおじいちゃんもいらっしゃいます。高校生くらいの男の子もいますよ。お母さんが好きなことを知って、買いに来てくれたり、好きな女の子にプレゼントしようと桃ジャムのコーナーでずっと迷っている姿を見かけたりすると、寄り添いたくなります。

romi-unieのお客さまは、誰かのためを思ってギフトを買いに来てくださる方が本当に多いんです。わたしもプレゼントで初めて店のことを知ったので、いいものに出会ってほしくて、つい話しかけてしまいます。

商品数が多いので、おすすめを聞かれることもよくあります。そんなときは、自分の推しをそのまま出して接客することにしています。自分がおいしいと思う食べ方と一緒に伝えるんです。とてもシンプルです。

sakura

私のイチ推しは、人によって好き嫌いがあるのですが、春限定の桜のジャム。一年中食べたいほど好きで、春になると測り売りも個人的にいっぱい買ってしまいます(笑)。ヨーグルトと食べると本当においしいので、おすすめするときには必ずお伝えします。

お店はイベントも多くて、そのシーズンだけしかつくらないお菓子が並んだり、季節によってジャムも移り変わるので、販売に立っていると毎日イベントにいるような、楽しみがずっと待っている感じがします。外の風景も見られて、気分も和みますね。

入って、もうすぐで丸3年になりますが、毎年、何かしら新しいことにチャレンジさせてもらっているので、新鮮な気持ちで仕事を続けられているのはありがたいですね。社内で心配されている「29歳の気の迷い」はわたしには来ないんじゃないか、という気がしています(笑)。

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